2015年4月3日金曜日

久々の更新













すいません、しばらく更新サボってました。
実は最近内々定を頂いたり、インターンでかなり忙しかったためかブログの更新がおろそかになってました。

申し訳ありません。

最近の音楽事情ですがアルバムを一枚買いました。













サイコパス劇場版とアニメ2期のサウンドトラックです。

これ、なかなか音もよろしく、作品を見られた方は特に必聴かと。

個人的に残念なのは1期の曲が収録されていない点(特に「楽園」は入れて欲しかった・・・)などでしょうか。





それからfitearのケーブルが断線しました。

APOLLOのケーブルですが3.5mmで使う機会も少なく、ほどAK240専用なので修理ついでに2.5mmにしてもらおうかと。

あと最近は本めちゃ読んでます。

あとトップ画像にもあげましたがEvernoteのリュック買いました、めちゃ便利です。

最近読んだ本の中でも面白かったものを書評リストにしてみました。

もしよろしければ参考までに。

ではでは、またのちほど





【個人的におもしろった書籍BEST5】

5位 21世紀の資本

 
 個人的に経済学部ということもあってか日本語版発売前からかなり気になっていた一品。「資本収益率が産出と所得の成長率を上回るとき、資本主義は自動的に、恣意(しい)的で持続不可能な格差を生み出す」という切り口が斬新で面白い。
この本は賛否両論で特に批判している層は経済学の中でも金融に詳しい人間に多いことが興味深い。
 ざっくりといえば『お金持ちしかお金持ちにしかなれない』と言い切っているだけなのだがそういった事を世の中にアプローチする難しさを理解していない故の主張であろう。
金融は特に実用性が求められる学問である、トマピケティがこの著書の中であげている解決策は実はかなりのユートピアな発想である、彼らが火をつけられたように騒ぐのはそのためであろう。

4位 ボヴァリー夫人


 これを現代版に置き換えたのが映画「紙の月」であろう。梅澤梨花同様、ボヴァリー夫人も湯水のごとく、恋人に金を貢ぎ最後には困り果て金の工面をする。ここで重要なのは梅澤梨花は金を工面するために体で金を手に入れようとすらするがボヴァリー夫人は体でお金を手にすることを毛嫌いする。「体を売ってでも現実をどうにかしようとする美学」と「体を売るぐらいなら死を選ぶ美学」の対立がなんとも趣深い事か・・・。

3位 精神と自然


 精神と自然、というタイトルに惹かれる。
 G・ベイトソンの傑作「精神の生態学」の後に書かれた著書は我々の常識に揺さぶりをかける。例えば我々はAがAであるという事を疑わないがAが主観的でAであるだけで他人から見たとき、つまり客観視したときもAだという保証はどこにもない・・・といった疑問提起が如何にもベイトソン風である。
 物事を捉える両目の話から物事を支える個々の関係性を切り離す事が如何に難儀かという事を理解させられる。座禅の老師、ベイトソンはまだまだ越えられそうにない。

2位 精神の生態学


(右が第2版、オススメは左側の初版)
 ベイトソンは生涯幾つもの理論を提案しているが(学習理論やダブル・バインドなど)この本を読めば一冊でこれらの事を理解できるため金銭的にもかなりコスパがよろしい。
ベイトソンの著書の中でも最大の厚みを誇るこの本は厚みこそはあれど厚みに見合った情報を提示してくれている。特にp588の「生きた世界における変化は全て保守的であり、学習は全て回避的である」という言葉は私の心につきささる。
 今日も明日も、回避的に生きていかねばなるまい。

1位 水源

 数ある著書の中でもずば抜けてオススメな1冊。読書家の方でも苦戦するやもしれぬ驚きの1000ページ越え、途中で投げ捨ててしまう方も多いかもしれない。
 内容はとある建築家が中流階級の世渡り上手なライバルと争い(正確には争っていないが)、一流建築家として成功するまでを描いている。ここで学ぶべくは主人公・ロークの生き様ではないかと考える。ロークは己が実力で建築界の新地平を切り裂いていく。一方世間の波にのらりくらりと漂っているライバル・キーティングはやはりカッコよくない。
 「カッコよくない」事は悪ではないが悪者にされるのである。
 「アメリカで2番目に売れている本」と著書の帯には書かれているが売れているという事はつまり読まているか読まずに捨てられているかでいったら読まれている可能性のほうがはるかに高い、とこアメリカでは。日本でいえば宮沢賢治の小説のような話なのだろうか。日本人が利他主義になりきれず保護し合う社会主義的な国家で個々が野心的な心を持ち資本主義思想を抱えているのはこういった本を読む機会に恵まれていなかったかもしれない。
 著書・ロークのモデルとなったフランク・ロイド・ライトを通じながら思い起こす。彼が設計した落水荘はアニメ「サイコパス」で雑賀教授の家として登場していたし、ドラマ「結婚できない男」の阿部寛が演じる天才独身建築家・桑野信介の部屋にはフランク・ロイド・ライトのデザインの照明器具があった・・・。日本人は意識しないところで予想以上に彼の背中を見ているのかもしれない。
 またこの本を翻訳なされた藤森かよこ氏は福井県の大学で教鞭を振るっておりyoutubeにその一部をアップロードしている。なかなかパンクで知的でユーモアなセンスの持ち主なので参考までに。
(アメリカ近代学の授業で陰謀論について語ってしまうほどのセンス、私も見習いたいものである)